【長編】Love Step~冷血生徒会長×天然娘の恋愛初心者ステップアップストーリー~
高端先輩の言っている意味が良く解らなくて
瞬きして暫く言われた言葉を反芻する。

「龍也、かまわないだろ?」

とか何とか聞こえたような気がしたかと思うと
高端先輩の顔がいきなり近付いてきた。

え?
ウソ!マジ?

ビックリしてぎゅっと目を瞑る。

体が硬直して動かない…

あたしのファーストキスなのに…

そう思ったとき…



ばこっ!



何だか凄い音がした。


驚いて目を開けると、高端先輩が頭を抱えてしゃがみこんでいた。

「……って―! 何すんだよ龍也」

「馬鹿。おまえこそ何やってんだよ。
欲求不満か?杏ちゃんに振られでもしたのかよ?
あんまりバカな事やってんじゃねえよ。」

龍也先輩が、眉間に皺を寄せて…

包帯を巻いた手を擦っていた。


……先輩


怪我しているほうの手で殴ったの?



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