【長編】Love Step~冷血生徒会長×天然娘の恋愛初心者ステップアップストーリー~
龍也先輩と連絡が途絶えて2週間。相変わらずあたしはイジイジと考えながら毎日を過ごしている。
そんなに悩むなら思い切って電話でも、メールでもしてみればいいのにって自分でも思う。

…できないんだよね。


先輩とは相変わらずで、どちらからも連絡を取っていない。
周囲もあたしと先輩が何かあったって気付き始めているみたいで、色々聞いてくるけれど、あたしは何も答えられないでいる。

このままじゃいけない事はわかっている。

だけど、行動を起こすだけの勇気はまだ湧いてこない。

こんな事をしている間にも、龍也先輩の心はどんどん離れていくような気がする。



「聖良。顔色悪いわよ。さっきもお弁当ほとんど食べてなかったでしょう?大丈夫なの。」

クラスメイトで親友の霜山亜希があたしを心配して声をかけてくれる。

出来るだけ心配をかけないように大丈夫と笑って何とか言葉を引っ張り出す。

来週ウィーンへ留学する亜希に出発間際まで心配をかける訳にはいかないもの。

「聖良、何も言いたくないみたいだから何も聞かないけど、あたしは聖良の味方だからね。何があっても親友だからね。一人で悩まないで。」

「あたしなら大丈夫よ。それより亜希、留学の準備はもう出来たの?」

「うん、後は身一つで行くだけよ。」

「そっか、がんばってね。応援しているから必ずピアニストになって帰ってきてね。」

夢を追いかけて飛び立とうとしている親友にこれ以上心配をかけるわけにはいかない。

亜希の前では出来るだけ笑っていてあげたいと思う。


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