鬼 鴉【総集編】


「……そう願いたいモンだネェ?」


「まったく、ですな」


ジェノスは、手を離すと妖艶な表情を浮かべ口を開く。

鬼人は笑顔を崩す事もなく、同意の言葉を発している。


どちらも、伊達にヒトの上に立っている人間ではない。

内面を見せず、見抜かれない事はそれだけ重要なモノである。

化かし合いは、引き分けというところであろう。



「では……、我々はコレにて引き取らせていただきます」


コレ以上の会話は無意味だと感じたジェノスは、表情を緩め、鬼人に軽く会釈をすると小船に向かって、優雅に歩き出すのであった。


< 295 / 1,582 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop