討竜の剣
俺は剣の柄に力を込める。

これならば、汚竜にも対抗できる!

「おおおおおっ!」

気合の声と共に次々と斬撃を放つ!

ことごとく刀傷を刻み込まれ、悲鳴を上げる汚竜。

同時に剣も白煙を上げて腐食する。

俺はすぐさま剣を鞘に納め、数秒後に抜剣。

剣は瞬時にして磨き上げられた美術品の如き輝きを取り戻していた。

復活した剣を構え、またも突撃を敢行する!

如何に腐蝕させる粘液に包まれた汚竜とはいえ、傷を与えられない訳ではない。

そして何度でも切れ味を甦らせる事の出来る討竜の剣は、まさしく汚竜討伐に打って付けの武器だった。

討竜の剣の前では、汚竜とて只の竜種に過ぎない。

数十合もの打ち合いの末。

「はあああああっ!」

俺の渾身の斬り上げが、汚竜の喉元を大きく斬り裂く!

咆哮を上げる汚竜。

その鎌首が大きく傾き、そのまま大きな水飛沫を上げて湖中に没した。

「や…やった…!」

俺は思わず笑みをこぼす。

ナハトもまた、驚きに目を見張った。

汚竜が倒れた。

呆気ないほどに、汚竜は討竜の剣の前に敗北を喫したのだ。

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