討竜の剣
完全に湖中に沈んでいった汚竜。

遂にドーラを脅かしていた魔物が息絶えたのだ。

「やったぞ…やったぞナハト!」

振り向き、喜びをあらわにする俺。

しかし次の瞬間。

「!!?」

突如湖中から立ち昇る巨大な三つの水柱。

そこから出現したのは、何と三体の汚竜の鎌首!

「馬鹿な…!」

俺は驚愕する。

汚竜は一体だけじゃなかったのか!?

ナハトの顔を確認するも、彼女も困惑して首を横に振る。

「知らない…私も一体しか汚竜の姿は確認していない…まさか他にも個体がいたなんて…!」

だが、程なくして俺達の考えは間違いだった事に気づかされる。

水中から首だけでなく、全身を現す汚竜。

それは四足歩行、全身を粘液に包まれた黒竜。

全長30メートルはあろうかという巨体には、三つの首…いや、俺がさっき仕留めたものも含めれば、四つの首があった。

ナハトが呟く。

「私が見た時と姿が違う…私が見た時は…首は一本しかなかった…!」

「何だって…?」

つまり汚竜は、ナハトがファイアルに訪れていた数日の間に、四本首の竜に進化していたのだ。



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