討竜の剣
これも体内に取り込んだ薬物の効果なのだろうか。

とにかく汚竜は急速にその肉体を進化させる魔物のようだ。

より攻撃的に、より戦闘に特化した肉体へと変貌する。

魔王の生み出した魔物は、人間の環境汚染によって、より凶悪な生物兵器へと変異してしまったのだ。

「くそ…手応えがなさ過ぎると思った」

再び剣を抜く。

そんな俺に対して、一斉に襲い掛かってくる汚竜の三つの首!

速い!

そして全方位からの攻撃。

かわし切れない!

そう思った瞬間。

「!?」

俺は一瞬にして空中へと舞い上がっていた。

それはナハトの魔法だった。

ナハトが瞬時にして造り上げた飛竜…ワイバーンのゴーレム。

その強靭な脚によって鷲掴みにされて空中へと逃れ、俺は汚竜の攻撃を回避できたのだ。

「間に合ってよかった…」

ワイバーンの背に乗ったナハトが安堵の息をつく。

…しかし、溜息にはまだ早い。

汚竜がいよいよ本性を現した。

あの巨体を相手に、俺達二人でどう戦えばいいのか…。



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