討竜の剣
冷たいクラーゼの視線。
その視線は、ナハトに向けられていた。
「ここ数日、ドーラの貴族である貴様がファイアルの土地を好き勝手に荒らしまわっているのは知っている。おまけに我がファイアルの土地に住む魔物から素材を剥ぎ取り、武具を造り上げようとしているそうではないか…勝手に他人の領土から物を奪い、それを私物化しようとは盗人猛々しい」
…こいつ、よく言いやがる。
昔から竜種がこの土地にいたのは、こいつら貴族だって知っていた筈だ。
俺達一般市民では竜種は手に負えないからと、何度も貴族に討伐は依頼していた筈だ。
それを無視して今までのさばらせていたのは、お前らじゃないか。
それを今更…!
「ともかく」
腸の煮えくり返るような思いで睨む俺を尻目に、クラーゼは手を差し出す。
「この領土のものは金品から魔物にいたるまで、全てファイアル貴族のものだ。ドーラの小娘ごときにくれてやるものなど、何一つないわ。没収だ」
「……」
無表情のまま、ナハトは俺の顔を、そして自分を取り囲む槍兵達の顔を見た。
完全に包囲されている。
その上、数でも圧倒されている。
ここで抵抗するのは得策ではないだろう。
…彼女はおとなしく牙竜の牙を入れた小さな皮袋を、クラーゼに差し出した。
その視線は、ナハトに向けられていた。
「ここ数日、ドーラの貴族である貴様がファイアルの土地を好き勝手に荒らしまわっているのは知っている。おまけに我がファイアルの土地に住む魔物から素材を剥ぎ取り、武具を造り上げようとしているそうではないか…勝手に他人の領土から物を奪い、それを私物化しようとは盗人猛々しい」
…こいつ、よく言いやがる。
昔から竜種がこの土地にいたのは、こいつら貴族だって知っていた筈だ。
俺達一般市民では竜種は手に負えないからと、何度も貴族に討伐は依頼していた筈だ。
それを無視して今までのさばらせていたのは、お前らじゃないか。
それを今更…!
「ともかく」
腸の煮えくり返るような思いで睨む俺を尻目に、クラーゼは手を差し出す。
「この領土のものは金品から魔物にいたるまで、全てファイアル貴族のものだ。ドーラの小娘ごときにくれてやるものなど、何一つないわ。没収だ」
「……」
無表情のまま、ナハトは俺の顔を、そして自分を取り囲む槍兵達の顔を見た。
完全に包囲されている。
その上、数でも圧倒されている。
ここで抵抗するのは得策ではないだろう。
…彼女はおとなしく牙竜の牙を入れた小さな皮袋を、クラーゼに差し出した。