討竜の剣
森を出て、一路湖へ。

日が傾き始めてから、一気に気温が低下し始めた。

外套をしっかりと身につけ、自動二輪を走らせるナハト。

氷点下になるまでには然程時間がない。

早く甲竜を発見しなければ、今度奴が砂の中に潜り込んだら翌朝まで待たなければならない。

少しずつ暗くなってきた景色に目を凝らす。

と。

「…ナハト、止めろ!」

俺は叫びつつ、視線を一点に集中した。

…遠くに見える砂煙。

何か巨大な生物が歩行する際に、撒き上がった砂だと思われる。

その砂煙は、一直線に湖の方へ。

あれ程の巨大な生物は、竜種以外には考えにくい。

「アキラ」

肩越しにナハトが俺の顔を見る。

「ああ」

背中の剣に手をかけ、俺は頷いた。

同時に。

ナハトは自動二輪を全速力で走らせる!

見る見るうちに近づいていく砂煙。

距離が縮まるごとに、その巨体の正体が明らかになっていく。

まるで岩のような硬質の甲殻。

四足歩行、動きは鈍重、しかし亀の甲羅のような甲殻から覗く竜特有の顔は、凶暴さをありありと俺達に伝えていた。

甲竜。

ついに俺達は、今回の標的を発見した…!


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