クライシス
千日前の通りが支部長の車と、ベンツの接触により道が塞がれる。


他の車からクラクションが聞こえて来た。


「何をしとるか!!」


支部長が怒鳴る。


「すみません・・・」


運転手はそう答える。


歩道を歩く人達も野次馬で集まってくる。


後ろのベンツから、パンチパーマを掛けてサングラスをした男が出てきた。


「おい!!!お前!!何してくれとんねん!!!」


そう叫んでいる。


チッ!


支部長は舌打ちをした。


仕方が無い・・・どこの組かを聞いて、その組に連絡するか・・・


この北朝鮮系の団体は日本のヤクザに顔が利く。


そう思っていると、パトカー数台と自転車に乗った警官達が現れた。


早いな・・・支部長はそう思ったが特に何も考え無かった。


休日の繁華街だから・・・たまたま居たのか・・・


それ位しか思わなかった。


「大丈夫ですか?怪我とかは無いですか?」


警官が運転手に尋ねた。


運転手は頷く。


ヤクザの男は少し焦った素振りを見せる。


ははーん・・・この男・・・何かヤマシイ事が有るのだな・・・


支部長は少しニヤつく。


警官達は運転手とヤクザの男に話を聞く。


周りの車は現れたパトカーが原因で余計に渋滞を起こしているが何も言わない。


みんなが野次馬として事故を見ている。
< 115 / 274 >

この作品をシェア

pagetop