クライシス
なるほど。それで理解が出来た。
「二谷君に近づいたのは、彼が優秀なスパイハンターと言う事と日本に若い伝書鳩役が欲しかった。我が国と日本が喧嘩をしないように」
 雄介は二谷の名前を聞いて思い出した様に叫んだ。
「そうだ……二谷さんは?二谷さんは大丈夫なんですか?」
 雄介の言葉にチェは頷く。
「大丈夫。ちゃんと生きてる。そして三宅君も生きてるよ。予断を許さない状態では有るが」
 チェの言葉に雄介はホッとした。
「二谷君と三宅君の事は私に任せたまえ。それより今は君だ……!」
 チェは時計を見た。
「日本政府は自衛隊を派遣させた。君を迎えに来る為にね」
 その言葉に雄介は驚いた。自衛隊が、来る?自分を迎えに?雄介は耳を疑った。
「君は明日の朝十一時に韓国と我が国の、国境線の近くの村へと行かなければ成らない。そこがランデブーポイントだ」
 チェは立ち上がり、保衛員に合図をした。
「でも、自衛隊はどうやって?」
 雄介が尋ねるとチェは首を横に振る。
「それは分からない。だが、彼らは間違いなく君を迎えに来る!」
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