クライシス
すると、やはり全警官には雄介と同じ様な質問しか、していない。それに、そもそも木下に対してはそんな尋問をしていなかった。捜査本部も幹部には流石に尋問を出来なかったらしい。
 パトカーは一七六号線のヨドバシカメラの前に止まる。するとヘリコプターが上空から降りて来た。通行人がみんな騒ぎ出す。
 そのヘリコプターからアサルトスーツを着た隊員が何人も降りてくる。全員がサブマシンガンを手にしている。
 隊員の一人が、雄介に言った。
「SAT第一小隊の者です!テロリスト確保に参りました!先程、入国管理局より連絡があり、福岡空港の税関で木下氏と同一人物が『沼田』と言う名前で入国していた事が判明しました!」
 雄介と井上は顔を見合わせる。そして、SAT隊員と共に梅田のショッピングモールに入った。
 梅田の街の人々が騒ぎ出した。 三連休の真ん中の休日を楽しむ人々でごった返している。その中に、警官や黒づくめのSAT隊員が銃を手に走っているのを見て、人々は混乱しだした。
「どいて!警察です!」
 雄介は叫びながら、地下街に降りて行く。
「警察や!どいて!」
「危ないから下がって!」
「邪魔や!」
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