クライシス
通訳と付いて回る役人、軍人に金を渡す。


彼らは、賄賂に弱い。


あっさり二谷の外出を許可してくれた。


二谷は毎日の様に昼間は現場で実際に技術団と共に表の仕事を行い、夜は一人で外出して、情報を集めた。


ありとあらゆる人間を買収して、情報を聞き出す。


そんな生活が三週間を過ぎた。


その頃には二谷も、買収のコツを覚えて、情報収集も上手く行ってた。


やはり、三宅は北朝鮮に居る様だ。


人民軍に所属している情報を得た。


更なる情報を得ようと二谷は夜の街に繰り出す。

そんな有る日の事であった・・・


二谷が街に出ると・・・人が居なかった。


独裁国家は急に夜間外出禁止令が出るのだ。


その日は外出禁止令が出ていた事は通訳から聞いていたが・・・・


二谷は油断していた。


心に慢心が有った・・・




二谷が街を歩いている時であった。


突然、後ろから声をかけられた。


「貴様、夜間は外出禁止だぞ」


その声に二谷は後ろを振り返る。


見ると人民軍の軍服を着た男が二人いた。


だが、二谷は慌てない。


「済まない、友達の家に居て遅く成ったんだよ」


そう流暢な朝鮮語で答える。


軍人二人は二谷に近づく。
< 33 / 274 >

この作品をシェア

pagetop