クライシス
「察しが良いな・・・流石は優秀なハムの一員だ」


河野はそう言って二谷の前のソファーに対面して座る。


「俺は交通課員ですよ」


二谷は投げ捨てる様に答える。


木下はハラハラして成り行きを見ていた。




「単刀直入に言おう・・・君に再び北朝鮮に渡って欲しい・・・」




河野の言葉に二谷は目を見開いた。


「なに・・・?」


「北朝鮮に渡り・・・フュージョンウイルスとワクチンを・・・奪取して来て欲しい・・・!」


河野は二谷を真っすぐ見つめていた。


二谷はタバコを吸おうとポケットを探した・・・が、辞めていた事を思い出した。


「それ以外・・・日本を救う手立てが無いんだ・・・」


河野の目は笑って無かった。


「嫌だ・・・・そう言ったら?」


「日本が滅びる」


河野は間髪入れずに答えた。


「おいおい・・・俺が日本の切り札かよ!」


二谷が笑うと、


「その通りだ・・・君しか日本が救えない・・・」


そう答えた。


二谷は溜息をついた。


「君しか北朝鮮に渡った人間はいないんだ・・・そして君は今回情報をもたらしてくれたキジの運営者だ・・・君ならやれる・・・そう判断をした」


二谷は河野を見つめた。
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