最初で最後の手紙



ひゅー


「ひゃっ!」


突然、風が吹いてバランスを崩した。

そんなあたしを初音が抱き寄せた。


「大丈夫?……あっ…」


また風が吹く。

その風で初音が被っていた帽子が飛んでゆく。


突然の風は、あたしと初音を包み込む。


「あれ?」


風は、向きを変えた。
そのおかげか帽子が戻って来た。


「戻って来たね」

「うん。」


ヒュ〜 バンッ


風がやみ、花火の音が耳に入る。








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