最初で最後の手紙



「花火終わっちゃったね…」

「帰ろっか」

「うん」


あたし達は、階段を下りた。


家に着くまで二人で話していた。

笑いが堪えない会話。
楽しかった。


「初音!明音!」


名前を呼ばれて前をみると、
家の前で手を振るお母さんの姿があった。


あたし達は、お母さんの所まで走った。


「お帰りなさい」

「「ただいま」」


お母さんの言葉に笑顔を作り、声を揃えて返した。








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