【短編】少年と少女と美術館の龍
私は自分の意思でアーネルのそばにいる。


好きだからアーネルのそばにいるのだ。


ルーティエはまるで暗示でも掛けるように心の中で強く自分に言い聞かせた。


それから一拍置いてポケットから一枚の紙を取り出し、アーネルに突きつけた。


アーネルの表情に困惑が加味される。
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