【長編】私の道


『未來、声聞かせて。泣いて。喘いでよ。俺に感じて乱れてよ。俺は、未來だけを感じたい。お前以外いらないよ。だから、俺から離れないで。』


彰くんが、私に言った最後の言葉。


三枝さんのために録音された言葉は、病気がヒドくなる前。


まだ、自分意志を保ててた頃。


私にくれた言葉は、亡くなる数日前。


彰くんの心は、崩壊して私だけを求めるようになってしまった。


彰くん、忘れないよ。


忘れられるわけない。


はじめてだったんだよ。


私を必要以上に求めてくれた人。


嬉しくて。


純粋で一途な彰くん。


ありがとう。






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