ILLICIT LOVE〜恋するタイミング〜

ふたりの家は、そこから歩いて5分とかからないマンションの中にあった。


部屋にはあまり物がなくきれいに片付けてあって、


暖色系のインテリアがなんともいえないあたたかさをかもし出していた。




母親は部屋に入るやいなや私にスカートを脱ぐよう促したので、


私はバスルームの脱衣所を借りて、勤務時に着ていたジャージに着替えることにした。




私がスカートを脱ぐと、


彼女は「すぐに洗いますね」と言って、それを洗面台で洗い始めた。




ジャージに着替えた私が部屋に戻ると、


アカリちゃんという名の娘はままごとセットで遊んでいた。




しばらく彼女を見ていたら、


母親が戻って来て、私の湿ったスカートを窓際に干してくれた。




「一応洗ってみたんですけど、ちょっとよく落ちなかったんで、明日クリーニングに出しておきますね」


「えっ…、そんな、クリーニングなんていいですよ…」




私はそこまでしてもらわなくてもと思ったけど、




「親戚にクリーニング屋さんがいるんで、結構安くしてもらえるんですよ。今回はうちの子が迷惑をかけたので、ぜひそうさせてください」




そう言って彼女はきかなかった。
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