da capo
レイの予想通りヒロくんは頷いて、少しためらいながら、指でリズムを取り始めたの。

トントントンってね。

弱起の曲だったわ。



そこで、レイはまた驚くことになるの。

本当、レイはヒロくんに驚かされてばかりだったわ。

――そう!!その通り!!

ヒロくんはね、あの寡黙さから想像できないほど、歌が上手だったのよ!!

驚きでしょう?

レイが口をあんぐり開けてびっくりしてる間に、ヒロくんは楽譜の1枚目を歌い終わってしまったわ。

「……分かった?」

そう聞かれて、レイはこくんと頷いたわ。

「でも、もう1回歌って」

今度はあまりためらわずにヒロくんは歌い出した。

きっと彼も歌うのが大好きな人だったのね。
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