好きだからBLの恋
夜明けの時間、珍しくスズメの鳴き声で久音は目を覚ました。
一眠りしたおかげで気分はだいぶ良い。
「何時だ?」
そう聞いたところで答えるのはベッドの上にいる一朗くらいなのだが、一朗は犬なので答えることはない。
それどころか、その一朗の姿がないのだ。
「一朗?」
久音が呼んでみても、いつも嬉しそうに飛びついてくるはずの一朗の気配は部屋にない。
ベッドから降りてカーテンを開けて、部屋を確認してみるが、やはり一朗の姿を見つけることが出来なかった。
もしやと思い、久音はモスグリーンのカーデガンを羽織って下へと降りる。
居間のドアの飾りガラスから、蛍光灯の光が漏れているが物音がしない。
そっと静かにドアを開けて見れば、テーブルの周りで3人はすっかり熟睡モードだった。
そこで久音は予想通り一朗の姿を見つける。
そっくりな寝顔をした可愛らしい双子が、お互い向き合って寝ている間に入って一朗が寝ていたのだ。
一朗はすっかり安心しきったように優子の腕の中に収まり熟睡している。
久音はその奥に寝ている風人に近づくと、その体を揺すった。
「風人」
「ん・・・あ?」
「風人、寝ててもいいのか?」
「ああ~何?」
風人は眠そうな声で答えていたが、次の瞬間、すごい勢いで起き上がった。
そしてあたりを見回し、2人が寝ているのに気付く。
「おい、2人とも起きろ!! レポが落ちる!」
その言葉は効果てきめんだったらしく、2人も、もそもそと起きだし、真ん中で寝ている一朗の存在に2人とも気付く。
「あれ、なんだコイツ」
「ん~? あれ」
一朗もすっかり目が覚めたらしく、フンフンと鼻をならし、優子の膝の上に頭だけ乗せまた目を閉じた。
すっかり優子に懐いてしまっている一朗に、久音の苦笑がもれる。
「3人とも、お腹は空いてないか? 俺が何か軽いものでも作ろう。コーヒーを入れてやるから、それで目を覚ますといい」
「うい~す」
「ありがとうございます」
3人はすぐにレポートにとりかかり、キッチンには香ばしいコーヒーの香りが漂いはじめる。
一眠りしたおかげで気分はだいぶ良い。
「何時だ?」
そう聞いたところで答えるのはベッドの上にいる一朗くらいなのだが、一朗は犬なので答えることはない。
それどころか、その一朗の姿がないのだ。
「一朗?」
久音が呼んでみても、いつも嬉しそうに飛びついてくるはずの一朗の気配は部屋にない。
ベッドから降りてカーテンを開けて、部屋を確認してみるが、やはり一朗の姿を見つけることが出来なかった。
もしやと思い、久音はモスグリーンのカーデガンを羽織って下へと降りる。
居間のドアの飾りガラスから、蛍光灯の光が漏れているが物音がしない。
そっと静かにドアを開けて見れば、テーブルの周りで3人はすっかり熟睡モードだった。
そこで久音は予想通り一朗の姿を見つける。
そっくりな寝顔をした可愛らしい双子が、お互い向き合って寝ている間に入って一朗が寝ていたのだ。
一朗はすっかり安心しきったように優子の腕の中に収まり熟睡している。
久音はその奥に寝ている風人に近づくと、その体を揺すった。
「風人」
「ん・・・あ?」
「風人、寝ててもいいのか?」
「ああ~何?」
風人は眠そうな声で答えていたが、次の瞬間、すごい勢いで起き上がった。
そしてあたりを見回し、2人が寝ているのに気付く。
「おい、2人とも起きろ!! レポが落ちる!」
その言葉は効果てきめんだったらしく、2人も、もそもそと起きだし、真ん中で寝ている一朗の存在に2人とも気付く。
「あれ、なんだコイツ」
「ん~? あれ」
一朗もすっかり目が覚めたらしく、フンフンと鼻をならし、優子の膝の上に頭だけ乗せまた目を閉じた。
すっかり優子に懐いてしまっている一朗に、久音の苦笑がもれる。
「3人とも、お腹は空いてないか? 俺が何か軽いものでも作ろう。コーヒーを入れてやるから、それで目を覚ますといい」
「うい~す」
「ありがとうございます」
3人はすぐにレポートにとりかかり、キッチンには香ばしいコーヒーの香りが漂いはじめる。