answerS

“ちゃんとメシ食わせて貰ってるのか?”


「…一応」

曖昧に答える僕にノイローの声色が変わる。


“…あの妙な注射はメシって言わねぇぞ”


う゛っ…


言葉に詰まる僕にノイローは盛大なため息をついた。



“死なねぇ内に帰って来ねぇと…オレンジゼリー持ってそっちに乗り込んでやるからな”


脅しているつもりなんだろうけどオレンジゼリーを持って来られても全然怖くないよノイロー。


…まぁある意味怖いかも知れないけど。



“後、お前またなんか悩んでねぇだろうなぁ…”


そう言って心配してくれるノイローに、日に日に大きくなる自分に対する恐怖心が頭をよぎったけどそのことは話さなかった。


「…大丈夫、悩んでないよ」


“……いいか、これだけはずっと頭に入れておけ”


「うん、何?」






“…何をしようが、どんな事が起ころうが、お前が悪いんじゃない、悪いのは全部暮羽だ。

お前は暮羽にそれを強要されているだけなんだよ、だから間違っても自分を責めるような考えは持つな”


確認するように何度も僕に言って聞かせるノイローに、僕は何度も深く頷いた。



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