answerS
僕の話したことに偽りは無いよ。
だけど何が本当で何が嘘かなんてココではどうでもいいことなんだ。
今までそんなことにも気づかずにのうのうと生きていたなんて…っ
僕の出来る事は…、醜く暮羽さんの足に懇願し、赦(ゆる)しをこう事以外に無い。
「お願いします、殺さないでくださいっ…チカは純粋で真っ白な子ですっ、
…僕がチカの変わりに罰を受けます、何でもしますから…だからっ、だから…お願いします…チカを…殺さないでっ…」
暮羽さんは足にまとわりつき縋る僕をうっとうしげに見つめ、僕を嘲笑う。
「兄貴のかたきだなんだって言ってたが、チカに兄なんか居たか?記憶がないんだが」
この人はこういう人だから…っ、今更…自分の言った一言で僕がチカの大事な家族を奪ったと言うことを記憶していると言う期待を持ってはいけない。
こんな事でこの人に怒りを覚えていたらココではやっていけない。
「…そんな事をした位で俺の楽しみを奪えるとは…まさか本気で思ってないよなぁ…?」
その言葉で暮羽さんの意思がどんな事をしようと変わりはしないと言うことがわかり、僕の暮羽さんのズボンを掴んでいた手の力は緩み、腕は重力に逆らうことなく下に落ちた。