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「チカは制御室に居て様子見てて、先にシッキョウにして貰うから」
チカのお陰でいとも容易く開いた制御室に入りアチコチいじりながらチカに声をかけ、シッキョウに外にいるように指示した。
「なーんでシッキョウが先にやんの?なぁ夢太ー」
不服そうに頬を膨らませるチカに困ってしまう。
「へたすると死んじゃうからね」
僕がそう言って機械に電源を入れ終え、チカの方を振り返るとチカの顔色はすこぶる悪かった。
「どうしたの?気分悪い…?」
そう言って顔を覗きこむ僕にチカは口をパクパクと動かす。
「し…死んじゃうってなんだよ…?」
「うーん…馴れたらどうって事ないんだけど。大丈夫、危ないと思ったら僕が直ぐに助けるから」
僕のその言葉におっかなビックリしているチカを置いて一度制御室を出た。
待ちぼうけを食らって再び眠気に襲われかけていたシッキョウを起こし、訓練の内容を説明する。
「今からこの部屋のあらゆる所から銃弾やナイフが飛んでくるから避けるか弾くかしてね」
そう言う僕にシッキョウは表情を硬くした。
「月明かりすら入らない…この何も見えない状態で…?」
「うん、二人とも基礎は完璧みたいだから…後はどんな状況でも平常心を保てるように内面をとことん鍛えるだけだよ」
僕はそう言って念のためにシッキョウに制御室にあった防弾チョッキを着せた。