あなたが一番欲しかった言葉
生まれたままの姿で、真梨子と抱き合うことの充足感。

うまく挿入できなくて、焦っていたさっきまでの自分が、とても滑稽に思える。

心が安らぐ。

さっきまでの焦りの炎が、ゆっくりと鎮火していくようだった。

セックスだけがすべてではないことを、彼女から教えられた気がする。

「ねえ、ヨシ君、何かが足に当たっているんだけど」

真梨子がくすっと笑った。

いつの間にか僕のペニスは、硬くいきり立っていた。

恥ずかしさで、顔が真っ赤になった。
暗がりの部屋であることが、真梨子にばれず、ありがたかった。
< 110 / 230 >

この作品をシェア

pagetop