あなたが一番欲しかった言葉
「おまえ肝心な時に役に立たないくせに、何だよ今頃になって、このあまのじゃくが」

照れを隠すようにして、おどけて見せた。

そうでもしなきゃ、恥ずかしくてしょうがない。
真梨子も口を押さえて、くすくす笑っている。

「うふふふ。男の人のこれって、面白いね。大きくなったり小さくなったりして」

真梨子が僕のものを握り締めると、さらに硬さが増した。

「入れていいかい。今度は大丈夫だと思う」

「うん、そのまま、来て」

真梨子の細い足を広げ、その中心に、ゆっくりと深く沈めていった。

「あぅっ、ああっ・・・」

真梨子は強く目を閉じ、苦悶の表情を浮かべる。

その中はとても熱く、そしてきつく、何もかもが夢のように思えた。
永遠に覚めてほしくない夢。


こうして僕と真梨子は、ようやくひとつになれた。
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