あなたが一番欲しかった言葉
「うん、一生懸命あたし書く。
もちろんイサム君の曲なんだから、気に入らなければ直してもいいからね。
わあ、嬉しいな、ドキドキしてくる。完成したら、ヨシ君も感想を聞かせてよ」


「あ、ああ・・・」


意外なことの成り行きだった。


イサムの曲に真梨子が詩を付ける・・・?

それをレコード会社に持ち込むのか・・・?


2人の夢に、自分だけが置いてけぼりにされた気がした。

この複雑な嫉妬が、彼らの夢に対してなのか、それとも真梨子に対してなのか、自分でも分からなかった。
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