キミと、世界の果てまで。



あたしは一歩前へと踏み出し、そっとクロスを翳(かざ)す。



―――このチャームを封印したら、世界の寿命は永遠のモノとなり、あたしの使命は終わる。


それと同時に、あたしはレンとお別れをしなければいけない。


大好きな人との別れは寂しくて、胸が張り裂けそうになるけど、それでもあたしは受け止めなければいけないんだ。



だってあたしは、レンが大好きという気持ち以上に、レンに生きていて欲しいから。


貴方が居ないと、この世界を生き抜く意味など無いから。




「Crossing and seal!」




これがチャームを封印する最後の言葉となると、どうしようもない気持ちに襲われる。


自然と頬を伝う涙を拭く暇など無いまま、あたしはクロスを支え続けた。




―――あたしに色々な体験をさせてくれたチャームよ、そしてオキカ様。


腹が立つ事もいっぱいあったし、何でそんな困難を与えたの?と思った事もたくさんあったけど、何だかんだで感謝しています。


この戦いで失ったモノもたくさんあったけど、それよりも得るモノの方が多かった。



ありがとう、チャーム。

そしてバイバイ、チャーム。



そっとクロスを降ろすと、封印する事が出来たチャームがあたしの足元にコロン…と転がる。


透き通ったそのチャームを手に取ると、あたしは大空を見上げた。




―――あたしの使命は、終わった…。




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