ぬくもり
「…うん。でも、ムリしてる…」
悲しそうな瞳でまっすぐ見つめられた


ドキッとした

瞳に吸い込まれそうになる




「…なに、飲む?」急に泣きそうになって、慌てて目を逸らした

お茶の用意をするため背を向けると、後ろから抱きしめられた



「ムリすんな…」




うれしかった





子供たちがおもちゃを持ってきて、彼に見せている

「じゃー、これなーんだ?」
相手する彼はパパの顔をしている


子供がおもちゃに夢中になると、ちょっと切なそうに両手を広げてあたしを呼んだ
「おいで…」
あの時と同じしぐさで…



ナキソウ―――




―おちつく

この腕

匂い

ぬくもり



アイタカッタヨ―


スキ―――







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