【短編】極道彼氏!~あたしの虜~
「それはお前の仕事だろ?私には関係ない。一応報告したからな?」



「桐生!…ったく…あいつ…!?」



ブロロ…



桐生?と言う人は、そう言ってまたリムジンに戻り行ってしまった。



篠原くんは、あたしに気付くとパーッと花が咲いたかのように笑顔を浮かべる。


「美紀さん!!俺…」



「仕事行って?篠原くんサボったらダメだよ?」



「でも…」



「あたしは、今から銭湯入りに行くから大丈夫だし!」



「!?美紀さん、絶対に絶対のぼせないでくださいよ!?良いですね!?」



篠原くんは、物凄い勢いであたしに近づくと肩をゆらゆら揺らして何度も言う。


あたしも分かったと言う意味で、何度も頷くと、クスッと笑った。



「…篠原くんは心配なんだ?」



あまり家族に心配されていないあたしは、嬉しくて笑うと、篠原くんはボフっとあたしの頭に手を置くと、まるであたしを子供扱いするかのように何度も頭を撫でる。



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