【短編】極道彼氏!~あたしの虜~
「美紀ちゃん!今日は何!?ご飯!」



たまにあたしもご飯を作ってる。レパートリーは、ハンバーグに、たまごかけご飯に、目玉焼きに、カレーシチューだ。


カレーシチューは、カレーとシチューを半々にした食べ物で豪勢版だ。



皿にカレーとシチューを盛るだけ。グチャグチャにすると、味が混ざるから食べる時に工夫しないといけない厄介な食べ物でもある。



「んとね?今日は目玉焼きね?」



「え!それだけ?」



「お母さんが作るじゃん!あたしが目玉焼きだけなの!」



「そっか!分かった!ぼく頑張って食べる!」



可愛いな!一磨は!


えらいえらいと言いながらあたしは、一磨の頭を撫でるとエヘヘと嬉しそうにあたしを上目遣いで見上げる。



なんなの!?この可愛い生き物は!?



心の中で、アンタの弟だよ?と誰かが呟く。



そっか!あたしの弟か!



親のおかげだけどな?可愛いのは…お前のおかげではないぞ?



悪魔め!



あたしの中にはどうやら悪魔が住んでるらしい。妄想のだけど…天使の姿が見えないのは、悪魔の毒舌に耐えられなく消滅…
< 19 / 47 >

この作品をシェア

pagetop