らぶ米でぃ!

「ゆいちゃんも手伝ってくれるって。」

帰りの車内で八十八が言った。

「え?でも・・学校は?」

私が聞くと

「大丈夫です!明日から土日ですから」

ゆいちゃんの言葉に

「だから、土日だけお願いするんだよね?」

優しく言う八十八。


「ちょっ・・・八十八、ゆいちゃんは俊太と違うんだよ?

中学生だし・・・ゆいちゃんのとこの親もいいって言わないよ?」


私の忠告にも

「大丈夫です!うちの両親も八十八さんのとこなら」


八十八ったらそんなにゆいちゃんの親から信頼されてるわけ?


「でも、私も俊太も休みだから人手なら足りて・・・」


ゆいちゃんの親がいいと言ったとしてもここは断るべき


と思って私が言いかけた





「親がいいって言えばいいよね?

ねえ、八十八兄ちゃん?」


俊太のヤツ!


隣の俊太を睨みつけても俊太は楽しげで前のシートの方に身を乗り出して


「ゆいちゃんって料理とかできるの?

得意料理って何?」

とか聞いてる。何その質問は?


「はい、一通りは・・・。和食が得意です。」

なんて答えるゆいちゃん。


一通りって何よ?

それって結構できるってことだよね?


「俺、和食が一番好き。」

俊太の反応が面白くないから

つい

「ゆいちゃんの言う和食ってあれでしょ?

お寺だから精進料理だよね?」


嫌味

言ったつもりが


「はい、精進料理ってダイエットにもいいんですよ?」

振り返って私を見てそう切り返された。

それを聞いて


くくっ・・と笑う八十八


「じゃあ、ゆいちゃん明日から頼むね。」

ってゆいちゃんのお手伝いが決定

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