身代わり姫
パメラが娘の様子を見ていると、娘は喜び、驚き、悲しみ、くるくるとその表情を変えました。

そして、父に挨拶をすると家に駆け戻った姿はしなやかで、細く美しい手足が健康的に動きました。

ほう、この娘はいずれ国一番の美女になろうて。
パメラはシワの中でくすりと笑いました。

嫉妬深いグラディス王女がこれを知ったら怒り狂うやもしれん。

パメラは涙を浮かべている娘を押しやるようにして、馬車に乗り込みました。


馬車の中でも娘はしくしくと泣いていましたが、若い娘のなせるわざなのか、いまはキラキラと瞳を輝かせて外を眺めています。


ふむ。妖精に愛でられた娘をただ見て見たいと思ったが、なかなか興味が引かれるのう。
領主に言って、あたしがもらい受けよう。
どのみち、ここに置いていてはあの好色そうな領主に囲われるだけだろうし。


パメラは口を開きました。


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