からんころん
「だっ…てよぉ…」
晴紀だって気持ちは誠也と同じだった。
3人で、ドアが開くのをひたすら待った。
そのうち千夏は睡魔に襲われウトウトしだした。
「寝るな!誰のせいでこんなことになってると思ってんだ、少しは反省しろ!」
「もう!わかってるよ!相変わらずうるさいんだから…なんで来たのよあんた」
「そういえば誠也、昼間の電話、絶叫して途切れたけど、何だったんだ?」
「え?…ああ、あいつ、実果子見つけて駆け出したら転んじまったんだ」
「そうだったのか。俺気になってすっ飛んで行ったらえらい目に…」
「え?」
「いや、なんでもない!おかげで俺も実果子ちゃんに会えてよかった…いや、よくなかったのかな、こんなことになっちゃって…あああ~…」
「晴さん…!落ち着いて」
「…すまん。で誠也。ご両親とは会えたの?」
「ああ。案の定腰抜かしてざまぁみろだよ」
「おいおい…」
「…まだ関係が修復したわけじゃないけど、これがいいきっかけになったと思う。ありがとな、晴さん」