からんころん
「ははは、大げさだなぁ。じゃあほい」
晴紀は、誠也の鼻を洗濯バサミでつまんだ。
「ちょっろ、はるた~ん」
「はっはっはっ」
「てへぇが笑っへんざねぇ!」
笑ってる千夏にも同じようにした。
「おっ…にいしゃーん!もほっ!」
夜が明け、また日が沈む頃、やっと実果子は目を覚ました。
「…………」
「…あれ?私…いたたたた」
「はい。二日酔いってやつ?」
千夏が実果子に水を持ってきた。
「あ…ありがと」
その時そこには千夏しかいなかった。
2人きりで…なんだかぎこちない感じだ。
「…んんっ、ゲホゲホ」
「…大丈夫?」
「うんっ…ヘンなとこに入っちゃった!」
「……………」
「……………」
「…ばかじゃないの?」
「え!?…そうだね!慌てたからむせちゃったんだ…」
「あの人たちとお酒で勝負したんだって?そんなんなるまで飲むなんて…ばかだよ…!」
「だって…」
「おかげで私、また居場所無くなった!あんな風に思われてたなんて私にはもう…」