からんころん

「ははは、大げさだなぁ。じゃあほい」



晴紀は、誠也の鼻を洗濯バサミでつまんだ。



「ちょっろ、はるた~ん」

「はっはっはっ」

「てへぇが笑っへんざねぇ!」



笑ってる千夏にも同じようにした。



「おっ…にいしゃーん!もほっ!」










夜が明け、また日が沈む頃、やっと実果子は目を覚ました。




「…………」

「…あれ?私…いたたたた」

「はい。二日酔いってやつ?」



千夏が実果子に水を持ってきた。



「あ…ありがと」



その時そこには千夏しかいなかった。
2人きりで…なんだかぎこちない感じだ。



「…んんっ、ゲホゲホ」

「…大丈夫?」

「うんっ…ヘンなとこに入っちゃった!」

「……………」

「……………」

「…ばかじゃないの?」

「え!?…そうだね!慌てたからむせちゃったんだ…」

「あの人たちとお酒で勝負したんだって?そんなんなるまで飲むなんて…ばかだよ…!」

「だって…」

「おかげで私、また居場所無くなった!あんな風に思われてたなんて私にはもう…」



< 219 / 227 >

この作品をシェア

pagetop