からんころん
追いかけようにも実果子は二日酔いがひどく、動くのもままならなかった。
「悪い、俺余計なこと…」
「本当だよ…」
「…俺ちょっと行ってくるわ」
誠也は千夏を追いかけていった。
実果子はひとりになった。
「え、帰ってきたらもういなかった!?」
「そうなんだ…。体もう大丈夫だったのかな…?」
「電話してみよっ」
誠也は電話をかけたけど、つながらなかった。
数日後、晴紀は実果子の家を訪れた。
けど不在…
それから何度来ても、実果子に会えなかった。
「また引きこもってんじゃねぇだろな?」
「うぉっ誠也!おまえも来たのか」
「ちょっと通りすがっただけだよ!…かあちゃんもいねぇのか?」
「原口さんなら引っ越したよ」
お隣さんがひょっこり顔を出して、そう言う。
「え!?…でも荷物はあるみたいですけど?」
「…ここだけの話、夜逃げじゃないか?ってもっぱら噂だよー」