君色 **空色**
「えーっと……」


質問しようとして、彼女を何と呼べば良いのか悩んでしまい、不自然な歯切れの悪い沈黙が出来てしまう

その事に気がついた彼女は「綾那で良いわよ」とニコッとミラー越しに笑った

『う、美しすぎる』と思いながら「それじゃあ綾那さん」と言葉を発する


「綾那さんは、もしかして岩崎くんのお兄さんの……」
「そう嫁だね♪」


『あぁ、やっぱりそういう事か』と1人納得しながら、綾那さんの肩書を彼のお姉さんからお義姉さん変更する


「あの~それと……これからどこに行くんですか??」

「ん?広子さんの予定していたのより人数増えたから、食材の調達と陽菜ちゃんの必需品の調達」


「泊るなら色々いるでしょ?」と付け足しながら、綾那さんは安全運転を続けている


『美人なうえに、良い人!!ってか、気がきく人だなぁ~』


尊敬の眼差しで彼女を後ろから眺めていると、隣に座る天使が私の服の裾を引っぱった


「陽菜ねぇちゃんって呼んで良い??」

「っ~!!」


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