紺碧の地図
「いっ…てぇ~!」
「う…体が軋む」
突然、緊張感のない声が響、アルザが泣き止んだ。
私も驚いて、声の持ち主を見る。
「アラン…シーザ…!?」
アルザはロイを突き飛ばすと、起き上がった二人のもとに駆け寄った。
そんなアルザを、ロイはショックを受けた顔で見ていた。
…その光景が、今はどこか微笑ましい。
「あれ、これは…?もしや、終わっちゃいました?」
「馬鹿者っ!そんなことはどうでもいい!」
「…すみませんね、オレたちのせいで」
「お前たち二人が生きていれば、それでいいっ」
再びわんわんと泣き出したアルザに、アランとシーザは困ったように顔を見合わせ、笑った。
…そう、終わったんだ。
みんな無事でよかった…
安心と同時に、身体中の力が抜けていく。
「―――ララ!!」
薄れゆく意識の中で、ゼンが私を呼ぶ声が聞こえた…。