紺碧の地図
燃えてる。
あの日と、同じように―――…
「―――っ…」
「…ララ!?」
膝を折り、頭を抱え込む私に、ニーナが驚きの声を上げた。
「…ララちゃん」
近くにレキがしゃがみこんで、私の顔を覗いた。
私はレキの瞳を見てから、小刻みに首を振る。
私の気持ちを察したのか、レキはスッと静かに立ち上がると、声を張り上げた。
「リジェ!ゼンは何て!?」
リジェと呼ばれたのは、ゼンから連絡を受け取り、フォーグが燃えていることを伝えた男の人。
短く揃えられた髪を持つリジェは、困惑の表情を浮かべた。
「それがっ…、俺が何とかするから、お前らは待機してろ、って」
すぐ隣にいたレキの拳が、握りしめられたのがわかった。
「…んのやろ…、勝手なこと言いやがって」
レキがニーナの方を向くと、ニーナはため息をついて、頷いた。