ヤンデレ彼氏に監禁されて
「警察も、もういないし。俺が此処にいることは知られてない」


「――――」


何を言っているのか、何を勘違いしているのか


何で、此処にいるのか



そう頭の中だけをぐちゃぐちゃにしていき


『会いに来る』


冷徹な宣言がよぎった


来た
偽りなく、本当に、私を抱き締めるこの腕は


「会いたかったよ、彩芭」


彼の腕

自分の有り余る力を使い押しのけようとしたけど、離してくれることもなく


しかもか、パタリとした音まで聞こえた


逃げ道を絶たれた


扉が閉まり、鍵まで掛けられる始末


「ごめん、寂しかっただろ?俺も早く、君に会いたかったんだけど……はぁ、邪魔する奴が多くてさ。

彩芭も大丈夫だった?あいつらに、マークされてただろ。何かされてない?」


< 38 / 270 >

この作品をシェア

pagetop