ヤンデレ彼氏に監禁されて
一回、二回


鳴っては止んでの繰り返しに

いなくなれ、そう願った


涙腺が、うるうほどの恐怖


幽霊か何かに、消えろと必死に念じるようにしていた


『藤堂さん、いらっしゃいますか。警察のものです』


で、その金縛りが解けた


肩が、がくりと下がる


どうやら、思い過ごしのようだったらしい


有りもしない恐怖に萎縮していた身を、立たせる


返事をし、扉を開ければ


「藤堂彩芭(さいは)さんですね。私、捜査一課の国本と申します」


そう名刺代わりに、警察手帳を見せるおじさんと出くわした


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