しょうがい
僕は特に意識することなく、茶の間に顔を出した。いつもならこの時間、母は皿を洗い父は寝そべってテレビを見ている。そしてそこに遅く帰った僕が現れ、夕飯を食べるのだ。
ところが、僕が眺めるその光景はいつもと違い、まるで例の廃墟を見ているかのようにガランとしていた。さらには電気もついておらず、人の気配はみじんもなかった。
もう寝たのか?
僕はもう一度二階に上がり、寝室を覗いてみた。親の寝室を覗くのは不本意であったが仕方がない。僕はゆっくり扉を開けた。しかし、そこには誰もいない。
トイレか?風呂か?
僕はトイレをノックしたが返事はない。風呂場は開放され、お湯もたまっていなかった。
どうやらこの家の住人は留守中らしい。僕には何の連絡もないが、外食にでも行ったか、はたまた旅行中か(さすがにそれはないな)。
僕の食事はそこに用意されていなかったため、カップラーメンか冷凍チャーハンか、とにかく食事を探した。すると、戸棚の奥からメロンパンが見つかった。たかだかメロンパン一個で、この食欲旺盛な高校生の腹を満たすことには到底ならないが、何も食べないよりはマシだと感じ、僕はメロンパンをむさぼった。
関係ない話だが、小さい頃僕はメロンパンの中に本当にメロンが入っているものだと思っていた。本当に関係ない話だが。
ところが、僕が眺めるその光景はいつもと違い、まるで例の廃墟を見ているかのようにガランとしていた。さらには電気もついておらず、人の気配はみじんもなかった。
もう寝たのか?
僕はもう一度二階に上がり、寝室を覗いてみた。親の寝室を覗くのは不本意であったが仕方がない。僕はゆっくり扉を開けた。しかし、そこには誰もいない。
トイレか?風呂か?
僕はトイレをノックしたが返事はない。風呂場は開放され、お湯もたまっていなかった。
どうやらこの家の住人は留守中らしい。僕には何の連絡もないが、外食にでも行ったか、はたまた旅行中か(さすがにそれはないな)。
僕の食事はそこに用意されていなかったため、カップラーメンか冷凍チャーハンか、とにかく食事を探した。すると、戸棚の奥からメロンパンが見つかった。たかだかメロンパン一個で、この食欲旺盛な高校生の腹を満たすことには到底ならないが、何も食べないよりはマシだと感じ、僕はメロンパンをむさぼった。
関係ない話だが、小さい頃僕はメロンパンの中に本当にメロンが入っているものだと思っていた。本当に関係ない話だが。