魔王に忠義を
野太い声と共に、俺は周囲を囲まれていた。
「貴様…ドーラからの旅行者か」
山肌…その窪みから毛むくじゃらの顔が覗いている。
ドワーフ。
地下に暮らす死霊の山の住人。
そのドワーフが見回しただけでも、ざっと10人はいるだろうか。
警戒心が強いという噂は本当らしい。
そしてその警戒心は、相手によって変わるようだ。
ドワーフの手には武器が握られていた。
石斧、鎚、槍。
それは即ち彼らが臨戦態勢である事を意味する。
人間と敵対する種族ではないにもかかわらず、いきなりの戦闘準備。
彼らが俺という人間の本性を見抜いている証でもある。
「只の旅行者ではないな…その外套の下にある血の匂いのする『それ』は何だ」
リーダーらしきドワーフがギョロリと目を剥く。
どうやら嗅覚にも優れるらしい。
「これか?これはな…」
俺は外套の下…背中に背負った得物をスラリと抜いた。
「俺の相棒だ」
「貴様…ドーラからの旅行者か」
山肌…その窪みから毛むくじゃらの顔が覗いている。
ドワーフ。
地下に暮らす死霊の山の住人。
そのドワーフが見回しただけでも、ざっと10人はいるだろうか。
警戒心が強いという噂は本当らしい。
そしてその警戒心は、相手によって変わるようだ。
ドワーフの手には武器が握られていた。
石斧、鎚、槍。
それは即ち彼らが臨戦態勢である事を意味する。
人間と敵対する種族ではないにもかかわらず、いきなりの戦闘準備。
彼らが俺という人間の本性を見抜いている証でもある。
「只の旅行者ではないな…その外套の下にある血の匂いのする『それ』は何だ」
リーダーらしきドワーフがギョロリと目を剥く。
どうやら嗅覚にも優れるらしい。
「これか?これはな…」
俺は外套の下…背中に背負った得物をスラリと抜いた。
「俺の相棒だ」