魔王に忠義を
「腕!?」
アキラが思わず叫んだ。
魔方陣の亀裂から姿を現したのは、昏い…黒く、暗く、昏い色の漆黒の右腕。
あの腕の大きさならば、腕の持ち主の大きさは天に突き刺さるほどの身の丈なのではないか。
それ程巨大な漆黒の腕だった。
実体のようには見えない。
まるで暗雲が腕を形どったかのような、不安定な状態。
しかしどれ程目を凝らしても、その暗雲の奥は見えない。
星ひとつ、月明かり一つない闇夜の暗がりを覗き込むかのような、底知れぬ漆黒。
その腕を形成しているのは、それ程の『黒』であった。
そして同時にナハトが気づく。
「もしかして…魔王はまだ…完全に復活していない…?」
それは一目瞭然であった。
腕だけ。
しかも片腕だけ。
それ以外の部位は地上にすら出てきていない。
秘密結社の連中は、完全に封印を破壊する事ができなかったのだ。
それ故に不完全に破壊された封印の隙間から、魔王は片腕だけを外に出したのである。
アキラが思わず叫んだ。
魔方陣の亀裂から姿を現したのは、昏い…黒く、暗く、昏い色の漆黒の右腕。
あの腕の大きさならば、腕の持ち主の大きさは天に突き刺さるほどの身の丈なのではないか。
それ程巨大な漆黒の腕だった。
実体のようには見えない。
まるで暗雲が腕を形どったかのような、不安定な状態。
しかしどれ程目を凝らしても、その暗雲の奥は見えない。
星ひとつ、月明かり一つない闇夜の暗がりを覗き込むかのような、底知れぬ漆黒。
その腕を形成しているのは、それ程の『黒』であった。
そして同時にナハトが気づく。
「もしかして…魔王はまだ…完全に復活していない…?」
それは一目瞭然であった。
腕だけ。
しかも片腕だけ。
それ以外の部位は地上にすら出てきていない。
秘密結社の連中は、完全に封印を破壊する事ができなかったのだ。
それ故に不完全に破壊された封印の隙間から、魔王は片腕だけを外に出したのである。