【いつきの小説講座】巻ノ弐
それから、どうしても描写が長くなってしまうなら『小分けにする』という方法もあります。
簡単にいうと、
◆
彼は息を切らせながら必死になって走る。
◆
を
◆
彼は走る。
息を切らし、必死に。
◆
といった具合に。
この方法を知っておくと適度にリズムが作れます。
その他にもさらに、キャラの歩く(走る)スピードによっても描写の量を変えます。
実際に視界に入る風景の情報というのは、その場にじっとして見つめる際の
『動かない風景』
と乗り物で移動している際の
『流れていく風景』
とでは違ってきますよね。
よほど動体視力が良くて自在に脳の処理速度を変えることが出来るというのであれば話は別ですが。
少なくとも私はそういった人物に出会ったことはありません。
閑話休題。
つまり、じっくりと眺めているときには描写もじっくりと細かく。
軽快に流れる風景なら描写はポイントだけを押さえる。
こうすることで読んだときにイメージされる風景の映像の速さを調整することが出来るということなのです。