【いつきの小説講座】巻ノ弐

いかがでしょうか?

1番は『その作品に合った描写の程度』を自分なりに探ること。

そして後はどんな情景の流れ方をしているかを考えてみるようにしてみましょう。

それから、これはよく耳にしますが……。

実際に体験をしたことがないからうまく描写出来ないというのは大きな勘違いです。

小説というのはそもそもどれだけ嘘を本物っぽく表現できるかがミソ。

なので実際に体験することは必ずしも必要というわけではありません。

現実に魔法を使える人や超巨大ロボットに乗ったことがある人はそういないでしょう?

殺人現場やその瞬間にしてもそう。

体験したことがあるなどということになると大問題にもほどがあります。

そんなことになったら我々の休日がまた減ってしまうじゃありませんか。

このところ忙しすぎて有休がまるで消化出来ないとりおさんがぼやいてましたよ。

あぁまぁそれはそれとして。

ともかく、描写そのものにせよ描写の程度にせよ日頃から何事も良く見、良くイメージすることが大切。

例えば電車が走るときに発するタタンタタン、というリズム。

こけるとわかった瞬間から擦り傷の痛みを感じるまでの間。

台所から居間の夫を呼んでその彼が台所までやってくるまでの時間に目に映るもの。

そしてそれはどのような気分のときにどのように感じるか、どのような違いがあるのか。

常にでなくて結構。

時々、自分自身も含めて観察してみると、今までよりもずっと多くの情報を自分の中に取り込むことが出来るはずですから、ね。


おっと、どうやらまた出動要請が出たようですね。

それでは本日はここまで。

では、また。
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