加納欄の記憶喪失 シリーズ5
「いえ、何も。孔明師範が、今やろうとしてる事は、裏の世界の殺し屋稼業です。その為の人材を探してるんです。私は、昔、孔明師範から、武術を習っていたので、孔明師範は私を組織にいれようと、私を探していたんです」

「・・・」

「私は、昔、孔明師範から逃げたんです。二度と会うことはないと思ってたんですけど。見つかってしまって・・・その時に、大山先輩も高遠先輩も会っています」

「会ってる?」

「はい。その時は、黒龍会と接触してました。黒龍会の記憶は?」

「あるよ」

「じゃあ、その時の記憶は?」

「黒龍会を、何かしたのは記憶があるんだけど、誰がいたってのが、顔に霧がかかってる感じなんだ。孔明師範っての、黒いコート着てる?」

 あたしは、あの時の服装を思い出して見た。

「はい、着てました」

「あいつか?なんか、バカ丁寧な喋り方して、人を見下して・・:何か2人で、話したような・・・」

「あ、話してるかもしれません」


孔明師範の事を覚えてる?


「その時に、私いませんでした?」

 大山先輩は、また考えこむ。

「いた、ような・・・いや、いないと、思う・・・」


ハァァァァ。


「でも、そいつと、誰かの話しをしていたような気がする」


う~ん。


確かに、孔明師範と大山先輩が、何か、話してたそぶりがあったけど、その内容はいまだに、教えてもらってないし・・・。


「遼ってのも、前に会ってる?」

「いえ、遼には、今回高遠先輩と苫利先輩が会っただけです」

「そいつも強いのか?」

「・・・そうですね」

 あたしは少し考えた。


ホントにあたしだけの記憶がスッポリ抜けてる。


「あ、高遠先輩は、この件にも黒龍会が、絡んでるって思ってるみたいです。何かが動くのを待ってるみたいですよ?」

「アイツラ懲りねぇな」

 大山先輩の考えと一緒だった。

「私が囮になるつもりだったんですけど、快復してない私は使えないって。高遠先輩は許してくれなかったんです。しかも、何か考えがあるみたいなのに、何にも教えてくれないし、だから、1人で捜査しようと思ってやったら、ものの見事にやられちゃって・・・」

< 33 / 50 >

この作品をシェア

pagetop