加納欄の記憶喪失 シリーズ5
 3人仲良く入院だった。

 あたしは、やはり肋骨にヒビが入っていた。

 大山先輩も、あちこちやられ。

 高遠先輩は、軽い打ち身ですんだけど、検査の為入院した。

 あたしだけ、1入部屋で、先輩達は、同じ部屋だった。

 あたしには、それが不服だった。

 ふくれて寝ていたら、祥子先輩が、お見舞いに来てくれた。

「どお?」

「あ、はい。なんとか」

「そ、よかった。あ、大山さん、記憶戻ったんだって?よかったじゃない」

祥子先輩は、笑って言ってくれた。

「あ、あの。祥子先輩?私、大丈夫ですからね、気にしないで下さいね?大山先輩が、記憶を取り戻してくれただけで、もう、充分満足ですから」

 笑って言えた。

 あたしの話しを聞き、睨んだのは祥子先輩だった。

「欄!あんた、この前から逃げてばっかだから、あたしの話し聞こうともしないで!誤解してんのはあんたなのよ!いい?あたしと、大山さんは何もないの!」

 と、言い切った。

「・・・だって、大山先輩、祥子先輩に・・・好きって・・・。それに、祥子先輩も、顔真っ赤にしちゃって・・・」

「そりゃ、あんた、突然言われてみなさいよ。恥ずかしくもなるわよ。でもその後、あたし、大山さん殴ったから」


え?


大山先輩を、殴った?


「な、なんで……?」

 大山先輩を殴る人、いるんだぁ。

「あったり前じゃない。記憶がある時に言うならいざ知らず、記憶無い時にそんなこと言われてもさぁ」

「だって、大山先輩、祥子先輩のことは覚えてたじゃないですか」

「まぁ、そうだけどさぁ。とにかく、あたしは、大山さんのこと、これっぽっちも考えてないから。わかった?欄ちゃん」


そ、そうだったんだ。


よかったぁ(>_<)


 祥子先輩が相手なら勝てないと思ってたけど、祥子先輩に、その気持ちがないなら・・・。

「生きてるか?」

 大山先輩が、入って来た。


ドキィィィィン。


心の準備ってものが。


「欄ちゃん、そろそろ素直に言ってみたら?じゃ、あたしは、タカさんの所へ行こっかな」

 そう言って、祥子先輩は出て行った。

「大丈夫なんですか?起きてて」

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