身長差15センチの関係 3

「高志くんも、もし学校で香奈と合って何か聞いても信じないでね。えっと、これが香奈」

香織は携帯を出し、片手で操作して弟に妹の写真を見せた。
弟は、じっと香織の携帯の画面を見る。

写っているのは、制服姿の香奈。
鈴璃や香織が中学のとき着ていたのと同じもの。

「よーく顔を覚えて、何かよけいな事を言っていたら口を塞いでね」

香織の指示に弟が愛想で頷くと、香織はいい子ねーと微笑み、またおにぎりをかじった。

弟が遠慮気味に訊く。

「香織さんも、僕やお姉ちゃんと同じ中学校だったのですか?」

「うん、そうだよ」
「じゃあ、お姉ちゃんとはその時から?」

「それがね」

香織は、一生の不覚という顔をする。

「中学のときは、ずっと別のクラスだったから、高志くんのお姉ちゃんと仲良くなったのは、高校に入ってからなのよねえ」

そう、鈴璃が香織と本当の意味で出会ったのは高校の入学式のときであった。

「もっと早く知り合っていれば、高志くんとももっと早く会えたのにねえ」

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