Street Love【BL】
名残惜しいように銀の糸を引きながら唇を果実から離すと、視界いっぱいに潤んだ瞳で、荒い息使いと、火照った頬をした柚希の顔が映った。
「ば、か…なにするのぉ……」
語尾が延び、まるで甘えているように聞こえる。
「可愛くてつい……」
「ついって……////」
再び頬を染める柚希を見て、改めて両想いなんだと実感する。
「好きだよ」
「知ってる……」
「愛してる」
「あぁ~!もうっ!いちいち言わないでっ!」
「なんで?」
「は、恥ずかし、から……」
本当に恥ずかしいのか、真っ赤に染めた顔をぷいっと背けている。
思わずクスクスと笑うと、こんどはキッと睨んでくるが、潤んだ瞳にそれでは逆効果だ。
「ばか蓮」
誘ってるのか?
「もう知らない…」
熟れた唇を尖らせて紡がれる言葉は甘い矯声のようだ。