DOLL・・・ ~秘密倶楽部~

♪~♪♪♪

不意に柊音の携帯が
鳴り響く

携帯の着信画面を
確認した柊音が
表情を曇らせる


「もしもし...

 ハイ、さっき家に...
 .....
 .......

 は?一週間!!
 .... ......

 ぁぁ、じゃ俺は明日
 何時までに...?

 ハイ...ハイ...
 分かりました...」


電話を切った柊音は
明らかに不機嫌な表情を見せる


「...大丈夫?」


「ぁぁ...」


「...」


「明日から一週間
 ロケだって...

 飯岡のヤツ...
 俺に今日、早く
 上がらせたのも
 荷物を準備させる
 計算だったのかもな

 クソッ!人のスケジュール
 勝手にいじりやがって」


柊音の怒りの矛先が
イマイチ見えない乙羽は
キョトンとした表情で
話を聞いている


「明日から地方のロケだから
 一週間は戻れない...」


 一週間も...


その言葉で乙羽も
ようやく事態を把握する

DOLLは...
主が急な用事や撮影等で
一日以上、家を空ける場合は
いったん、事務所に
返却するコトになっている


 ぁたし...
 事務所に戻されるんだ...

 柊音じゃない...
 他の誰かの元へ...


嫌悪感に身体が震える

胸の奥をギュッと
わしづかみされたように
息が苦しい...

それ以上、乙羽は
弁当を口にすることが
出来なかった


「それで...
 ...............」


 ぇ...?
 今、何て...


「本当なら乙羽は
 事務所に戻らなきゃ
 いけないらしいんだけど
 
 俺は..乙羽を...
 事務所には戻したくない

 だから...
 俺が帰るまで
 ココで待ってて...」


「...で、でも」


「ぃや?」


 ィヤ..だなんて...


乙羽が頭をフルフルと
横に振ると柊音は
優しく微笑みながら
乙羽の頭を撫でた


「飯岡には俺がちゃんと
 説明するから...

 乙羽は何も心配しないで」


 ...シオ...ン
 

 そんなコト言われたら
 ぁたし...
 

 自分の立場を
 忘れちゃいそうだよ..
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